VL講習会報告

2018年9月10日、11日、東北大学大気海洋変動観測研究センターにおいてバーチャルラボラトリー(VL)講習会が行われました。 この講習会では、大気海洋変動観測研究センターの気候物理学分野と物質循環学分野に関する講義を受け、AとBの二つのコースに分かれて実習が行われました。

気候物理学分野のBコースでは「衛星データで台風の雲を診る」をテーマとした実習を行い、他大学の学生やスタッフ,研究機関のスタッフ等31名が参加しました。このコースでは、ひまわり8号やCloudSat/CALIPSO のデータ解析を通して、台風の雲の水平・鉛直構造や時間変化をPythonを用いて解析しました。解析対象は2015年の台風16号「アッサニー」です。東北大独自の雲解析システム(ICAS)による雲プロダクトのデータおよび解析コードを含む教材一式は事前に配布して,参加者は各自のパソコンを用意し,Python計算環境を事前に準備していただきました。

 

初日はPythonの基本操作を学びました。

 

翌日はひまわり8号を用いた東北大独自の雲解析システム(ICAS)についての解説を聞き,ICASのデータを用いて台風の雲の水平分布や日変化を解析しました。

 

また、DARDAR 雲プロダクトを用いて,CloudSat/CALIPSOがアッサニーを通過した際の台風の雲の鉛直分布を解析しました。

 

今回の実習を通して,大規模な衛星データを扱う場合の方法やコツがつかめたのではないかと思います。アンケートによるとおよそ9割以上の参加者からBコースの実習内容は今後役に立ちそうと、VL講習会全体について満足したという回答をいただきました。参加してくださった方々に感謝申し上げます。