流体力学

● 講義・演習の概要

液体と気体は容易に形を変えるという性質を持ち、”流れる”という共通の運動の形態を示します。液体と気体を一括して流体と呼び、その運動を調べる学問が流体力学です。講義では、まず、流体に関する物理学的基礎項目を述べます。そのうえで、理想化された流体(完全流体)の運動を数理物理学として講義します。また、より現実の流体に近い粘性流体の運動や乱流について、その概略を述べます。

● 項目

1. 連続体と流体
1.1 連続体の仮定
1.2 連続体
1.3 連続体の力学的分類
1.4 流体の分類

2. 流体の運動と力
2.1 流体の表記
2.2 流体運動の記述
1) 流体粒子
2) ラグランジェの方法
3) オイラーの方法
2.3 物理量保存式
2.4 連続方程式
2.5 流体に働く力
1) 体積力
2) 面積力
2.6 圧力
2.7 オイラーの運動方程式
2.8 状態方程式
2.9 初期条件と境界条件
1) 初期条件
2) 境界条件
2.10 運動学的な諸概念
1) 流線と流管
2) 流跡線(道筋)
3) 流脈線(色つき流線)
2.11 変形速度
2.12 渦度と循環
1) 渦度
2) 渦度と運動学的概念
3) 循環
4) 渦なし運動と速度ポテンシャル

3. 完全流体の運動
3.1 完全流体の基礎方程式
3.2 ベルヌイの定理
1) 圧力関数
2) 静止状態
3) ベルヌイの定理
4) 拡張されたベルヌイの定理あるいは圧力方程式
5) 動圧、静圧、総圧
3.3 渦に関する諸定理
1) 領域の連結性
2) 渦なしと領域の連結性
3) ケルビンの循環定理
3.4 縮まない流体の渦なし運動
1) 方程式系
2) 簡単なポテンシャル流
3) 流れ関数と2次元流れ
4) 複素速度ポテンシャル
5) 簡単な2次元ポテンシャル流
6) 円柱まわりの流れ
3.5 渦運動
1) 渦管まわりの循環
2) ヘルムホルツの渦定理
3) 簡単な渦運動の例
4) 渦糸系
3.6 水面の波
1) 水の波の境界条件
2) 線形化
3) 無限小振幅波
4) 浅海波と深海波
5) 水の波と水中の運動

4. 粘性流体の運動
4.1 粘性
1) 応力テンソル
2) 運動方程式と応力
3) 応力と変形速度
4) ナビエ・ストークス(NS)方程式の解析解
4.2 レイノルズの相似則
1) 粘性流体の方程式系
2) レイノルズの相似則
4.3 渦度方程式
4.4 乱流
1) レイノルズの実験
2) レイノルズ方程式
4.5 境界層と渦粘性