梅澤拓

1. 研究テーマ

大気中の微量気体やその同位体の観測に基づく地球表層の物質循環の研究

2. webを見る一般の皆様へ(特に学生の皆様へ)

地球の大気組成はどのように決まっているのでしょうか?この大気組成の変化が、気候変動や大気汚染など、グローバルな環境問題の中心にあります。大気中の微量気体の観測を通して、人間活動や生物活動の強弱や分布を推し量ることができます。また、大気中の変動過程を示すトレーサーとして利用できる微量気体もあります。人間活動によって顕著な増加を続けている温室効果ガスをはじめ、多様な観測データや必要な観測技術の開発を通して、地球大気の変化とその背景を読み解いてゆきたいと考えています。

3. 主な編・著書(和文)

研究者がズバリ科学で答える!ココが知りたい地球温暖化(分担),国立研究開発法人 国立環境研究所 地球システム領域 (編集),成山堂書店,2025

4. 研究成果

学術論文:
ResearchMapORCIDResearchGateGoogle Scholar

和文の解説等:
民間旅客機による大気微量成分の観測を振り返る,天気,71(3),2024
温室効果気体とオゾン層破壊物質,大気化学研究,第47号,2022
メタン等の長寿命大気微量気体の動態解明に関する観測的研究,天気,68(7),2021

査読なしの解説文など:
CONTRAILへとつながる国内外の旅客機観測の歴史,地球環境研究センターニュース,35(2),2024
雪に隔絶された過去の空気を読み解く,地球環境研究センターニュース,33(5),2022
民間旅客機から見た大気中のCO2の変動,国立環境研究所ニュース,39(3),2020
旅客機で上空から都市を見るーCONTRAILが捉えた都市圏からのCO2排出ー,地球環境研究センターニュース,31(4),2020
メタン排出の起源を探る:大気中メタンの安定炭素同位体比の測定を開始,地球環境研究センターニュース,30(10),2020
温室効果ガスモニタリングの歴史の重みを感じる:GGMT-2019参加報告,地球環境研究センターニュース,30(8),2019
世界の大気中メタンの同位体データは統合できるのか,地球環境研究センターニュース,29(1),2018
魅惑と混迷の国インドーCONTRAILが捉えた冬小麦のCO2吸収ー,地球環境研究センターニュース,27(12),2017
AOGS 2016(第13回アジアオセアニア地球科学会年会)参加報告,大気化学研究,第36号,036N01
大気化学研究会奨励賞を受賞して,大気化学研究会ニュースレター,30,WINTER 2014
ドイツでの民間旅客機観測に携わって,大気化学研究会ニュースレター,28,WINTER 2013

5. 受賞

2024年 NASA Group Achievement Award (ACCLIP Team)
2021年 日本気象学会気象集誌論文賞(共著)
2020年 日本気象学会正野賞
2013年 大気化学研究会奨励賞

6. 略歴等

2025年 東北大学大学院理学研究科(教授)
2014年 国立研究開発法人 国立環境研究所(特別研究員・研究員・主任研究員)
*クロスアポイントメント(2025年現在)
2011年 Max Planck Institute for Chemistry(ポスドク研究員)
2009年 東北大学理学研究科(研究支援者・特別教育研究教員)
2009年 東北大学大学院理学研究科地球物理学専攻修了 博士(理学)
2004年 東北大学理学部地球物理学科 卒業
2000年 福井県立藤島高等学校 卒業

みんな輝く気象学会(日本気象学会会員紹介,2017年)