* 日本-北米航路/日本-オーストラリア航路

大気採集を依頼しているコンテナ船の航路

地球規模の温室効果気体の分布と変動の実態を明らかにするためには、観測ステーションでの定点観測を行うほかに、より広範囲の地域での観測を行うことが有効です。本研究室では、日本−オーストラリア間および日本−北米間を往復している2つの定期コンテナ船に依頼して、1982年から海上での大気採集を実施しています。大気試料が充填された容器は研究室に送り返され、実験室で様々な大気成分の分析が行われています。

これらの観測から、北半球と南半球の間で温室効果気体の濃度に違いがみられ、またその濃度勾配は季節や年によって変動することが明らかになっています。このような分布や変動は主に大気循環の変動の影響や、陸上の放出源および吸収源の強さが南北で異なり、季節的、経年的に変動する影響を大きく反映しています。

大気採集を依頼しているコンテナ船

私たちの観測には以下の方々のご協力を頂いています。
・日本郵船株式会社 様
・NYK DIANAの乗員の皆様
・NYK FUTAGOの乗員の皆様
長年のご協力に御礼申し上げます。