◆地上ステーション観測

 

 * スバールバル諸島ニーオルスン -Ny-Å-lesund, Svalbard-

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スバールバル諸島ニーオルスン基地周辺の風景

上の写真はニーオルスン基地周辺の風景です。この基地は極北の79°Nにありますが、大西洋を北上するメキシコ湾流の影響を受けているため緯度のわりに暖かく、右側の写真に写っているレインディアーと呼ばれる野生の大型動物が数多く生息しており、シロクマも見ることがあります。夏には可憐な草花が多数見られます。左の写真は、国立極地研究所が運営している建物の屋上の観測プラットフォームから撮影したもので、背後に内湾が見え、その向うに海に流れ込む氷河が見えます。私たちは、同研究所と共同で週1回の大気採取を1991年から継続し、日本に送り返される試料空気を用いてCO2, CH4, CO, N2O, SF6, H2, O2の濃度と、CO2, CH4の各種同位体の測定を行っています。

 

* 南極 昭和基地 -Syowa Station, Antarctica-

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南極昭和基地周辺の風景

上の写真は南極昭和基地の風景です。昭和基地は南極大陸沿岸の東オングル島にあり、緯度が69°Sであり、ニーオルスン基地に比べて10度も低緯度側にあるものの、自然環境はより厳しいと言えます。夏には写真のように地肌がむき出しになりますが、苔や地衣類以外の植物はほとんど見当たりません。写真には基地の主要部のカラフルな建物が写っています。これらの建物は機能によって色分けされており、銀色が食堂や個室等の居住関係の建物、青が観測関係の建物、赤が作業工作棟や気象棟、黄色が通路棟です。ほとんどの建物は風下側に雪が吹溜まることを避けるために高床式になっています。昭和基地は小さな島にあるため、周囲には写真のような氷山が多数見られます。また、冬の最も厳しい時期を除いてペンギンやアザラシや盗賊カモメなどの動物を見ることができます。私たちは、この基地でも国立極地研究所と共同で大気採取を1983年から継続しており、それに加えCO2濃度の連続観測を1984年から、さらにCH4濃度の連続観測を1988年から続けています。南極域は人間活動が盛んな地域から遠く離れており、周囲に植物もほとんど無いことから、これらの高精度観測によりCO2やCH4などの温室効果気体の季節変化や経年変化のみならず、それらの微妙なふらつきまで明瞭に捕らえています。
昭和基地で観測されたCO2濃度の変動はこちらをご覧下さい。

 

* 陸前江島 -Enoshima Island-

陸前江島は宮城県牡鹿群女川町、牡鹿半島の沖約10kmに浮かぶ小さな離島です。人間活動や植物活動による影響をうけにくく、周囲を海に囲まれているため、北半球中緯度のバックグランドの変動や大気-海洋間のガス交換に伴う影響を把握することを目的として2008年からO2およびCO2の高精度連続測定を開始しました。
江島での観測には、東京大学地震研究所および現地在住の方々に多大なご協力を頂いています。

 

* 中国 -China-

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中国の観測ステーション周辺の風景

近年経済発展が著しい東アジア地域のCO2やCH4の放出源・吸収源に関する情報を定量的に把握するために、私たちは中国科学院大気物理研究所および中国国家気象局の地球環境研究所と共同で2003年に中国国内の砂漠地域や山岳地域および沿岸部の平野に観測ステーションを立ちあげました。上の写真はいくつかの観測基地周辺のものです。(※観測は終了しています)